民泊や旅館業の宿泊サービス利用規約(宿泊約款)の雛形
民泊や旅館業の公式サイト(予約受付ページ)を運営する際には、宿泊条件やキャンセル時の違約金等のルールを定める利用規約(宿泊約款)を表示する必要があります。
こうした利用規約を民法の定型約款として有効とするためには、サービスの申込み時に利用規約の全文を表示し、この利用規約に「同意して申込みする」と書かれたボタンを用意し、これをタップ(クリック)することを促す仕組みを設ける必要があります。
ホテル・旅館業については国交省がモデル宿泊約款を示していますが、このモデルをベースにして施設で用意するWi-Fi通信についての免責事項などを加えた利用規約の雛型にしております。
民泊サービスの予約サイトを運営する利用規約について
インターネット上で民泊仲介のサービス(貸出用宿泊施設を有する住宅提供者と宿泊施設を借りたい利用者を結びつけるプラットフォーム提供)を運営する際の利用規約については以下のテキストリンク先ページをご参照ください。
民泊サービスの利用規約 (民泊のマッチングサイトを運営する場合の規約雛形)
以下に宿泊サービスの利用規約雛形(宿泊約款雛形)の概要を記載します。 利用規約雛形は編集可能なWORDファイルで、電子メール添付にて納品致します。
(本利用規約の雛形は全19条、A4用紙7枚分の構成となっております。)
なお、製品版の規約(契約書)雛型には、全条文についての逐条解説書も付属しております。
宿泊サービス利用規約(宿泊約款)雛形の概要
適用範囲
利用規約は宿泊事業者と宿泊客の間の契約に適用され、キャンセルや施設側の管理責任、宿泊客の責任など取引に関するルールを定めるものであることを明示します。
宿泊サービスの予約
宿泊サービスの予約方法は、ウェブサイトの申込フォーム、電話予約、店頭での予約で実施するものとし、予約時には宿泊客の氏名、予約の日時、電話番号、予約人数などを申し出してもらうものとします。
予約の成立
宿泊予約については、予約者の申込(ネット手続・電話・店頭)を宿泊事業者が承諾したときに成立するものとします。
施設における感染防止対策への協力の求め
宿泊者に対して感染病防止対策の協力を求めることを明示します。
宿泊契約締結の拒否
宿泊事業者が予約の申込を拒絶するケースを例示します。
指定方法以外の申込、満室の場合、反社会的勢力による利用、悪質クレーム行為があった場合、感染症、各種迷惑行為などについて具体例を挙げて拒絶することを明示します。
宿泊客からの契約解除
予約者は原則として無条件に予約をキャンセルできるものとします。
ただし、当日や直前期のキャンセルについては違約金を請求するものとします。
当社からの契約解除
予約を受け付けた以後、宿泊サービスの提供を開始した(契約の開始後)場合で宿泊客に問題があった際に宿泊事業者から契約解除(サービスの中止)をするケースを例示します。
客室の使用時間
客室の使用可能時間と延長が発生する場合の延長料金について定めます。
利用規則の遵守
宿泊客には、利用規約に定めた事項を遵守する義務があり、違反した場合には宿泊事業者側から契約解除を行う場合があることを明示します。
寄託物の取扱い
宿泊事業者が宿泊客の手荷物などを預かった場合で、宿泊事業者側の故意・重過失でそれを毀損させた場合は損害賠償義務を負います。その弁償には合理的な価値証明を必要とし、宿泊客がその証明をしない場合には宿泊事業者が定めた上限額で対応するものとします。
インターネット通信についての免責
宿泊事業者が宿泊客に提供するインターネット接続サービスについては、その接続がシステム障害などの理由でサービス中断になって宿泊客に何らかの損害が生じたとしても、宿泊事業者は一切の責任を負わないことを明示します。
宿泊客の責任
宿泊客が施設で器物破損などの損害を与える行為をした場合には、宿泊事業者側は損害賠償請求ができるものとします。
条文の概要解説は以上のとおりです。