契約書の遠山行政書士事務所

岐阜県中津川市蛭川2244-2

3-12 電子出版物の再配信を行う義務

経済産業省がECサイト運営のガイドラインとする「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の概要を以下に掲載します。


【論点】
電子出版物配信事業者は、電子出版物を購入した利用者から電子出版物の再配信を求められた場合、これに応ずる義務はあるか。
また、端末のOSがバージョンアップした場合に、配信事業者は閲覧アプリをアップデートする義務はあるか。
さらに、配信事業者が配信事業を廃止した場合や、配信権限を失った場合に、配信事業
者が再配信を中止することは利用者に対する債務不履行となるか。

再配信を行う義務の有無及び範囲について利用規約に規定があり、これが配信事業者と利用者との間の契約内容とされている場合にはこれによります。

利用規約に規定がない場合には、諸般の事情から、利用規約の合理的意思解釈や、利用者と配信事業者の黙示の合意の有無・内容を判断する必要があり、配信事業者が利用者に対し電子出版物の再配信を行うことを約したと判断される場合には、利用者に対し、約したと判断される範囲において再配信を行う契約上の義務を負うことになります。

配信事業者に電子出版物がバージョンアップされたOSにおいて利用できるよう対応する義務が存するかどうかについては、利用規約に定められており、利用者と配信事業者との間の契約内容とされている場合には、その契約内容によります。

 

利用規約において規定がない場合には、利用規約の合理的意思解釈や、利用者と配信事業者の黙示の合意により、配信事業者がバージョンアップされたOSにおいて利用できるよう対応する契約上の義務を負うかどうかは、当該配信事業者による電子出版物配信サービスの内容、配信事業者による配信サービスの説明の状況、配信された電子出版物の販売価格、アップデートされたOSにおける電子出版物の利用についての一般利用者の認識等諸般の事情を考慮して検討されます。

配信事業者が事業終了後に再配信は行わないことが利用規約に規定され、これが利用者と配信事業者との間の契約内容とされている場合には、配信事業者は事業終了後に再配信を行うべき義務は負わず、配信事業者が再配信を行わなくても利用者に対して債務不履行責任は負いません。
これに対し、配信事業者が配信事業を廃止した後は再配信を行わないことが利用規約に規定されていない場合には、配信事業の廃止の原因や、配信事業の廃止に至る経緯、利用者と配信業者の合理的意思や黙示の合意等の諸般の事情を考慮して、事業者が再配信を行わないことが債務不履行となるかどうかを検討する必要があります。

 

著作権法の一部を改正する法律(平成26 年法律第35 号)の施行に伴い、電子出版物に対応した出版権の整備が行われたことを踏まえ、平成27年4月の準則改訂により、以下を追記。

 

※配信事業者の電子出版物の配信権限は、作家等著作権者から権限を与えられた出版社から、電子書籍取次事業者を介して与えられることが多い。
よって、以下の場合において配信事業者の配信権限は失効する。

 

・配信事業者と電子書籍取次事業者の契約が期間満了や解除等で終了した場合
・出版社や電子書籍取次事業者が権限を失った場合

 

※従来、出版者は著作権者から許諾を受けて電子出版物の公衆送信を行っていたが、平成26年の著作権法改正(平成26年法律第35号。平成27年1月1日施行。)により、出版者は著作権者から電子出版物の公衆送信について出版権の設定を受けられるようになった(法第79条第1項)。
出版権の設定を受けた出版者は、著作権者の承諾を得て、配信事業者に対して電子出版物の公衆送信を許諾することができる(同第80条第3項)。

「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(要約)の目次

「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の改訂経緯

(このガイドラインの意義など)

 

Ⅰ 電子商取引に関する論点


1 オンライン契約の申込みと承諾


  消費者の操作ミスによる錯誤について


  未成年者の意思表示(取消)


2 オンライン契約の内容


3 なりすまし


4 未成年による意思表示


5 インターネット通販における返品


6 ネットショッピングモール運営者の責任


7 インターネット・オークション


8 インターネット上で行われる懸賞企画の取扱い


9 共同購入クーポンをめぐる法律問題について

 

Ⅱ インターネット上の情報の掲示・利用等に関する論点

 

1 CGM(ConsumerGeneratedMedia)サービス提供事業者の違法情報媒介責任


2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題


3 P2Pファイル共有ソフトウェアの提供


4 ウェブ上の広告


5 ドメイン名の不正取得等


6 インターネット上への商品情報の掲示と商標権侵害


7 ID・パスワード等のインターネット上での提供


8 インターネットを通じた個人情報の取得


9 肖像の写り込み


10 インターネットと著作権

 

Ⅲ 情報財の取引等に関する論点


1 ライセンス契約の成立とユーザーの返品等の可否


2 当事者による契約締結行為が存在しないライセンス契約の成立


3 ライセンス契約中の不当条項


4 ライセンス契約の終了


5 ベンダーが負うプログラムの担保責任


6 SaaS・ASPのためのSLA(ServiceLevelAgreement)


7 ソフトウェアの使用許諾が及ぶ人的範囲


8 ユーザーの知的財産権譲受人への対抗


9 ソフトウェア特許権の行使と権利濫用


10 使用機能、使用期間が制限されたソフトウェアの制限の解除方法を提供した場合の責任


11 データベースから取り出された情報・データの扱い


12 デジタルコンテンツのインターネット提供の法律問題(著作権)


  契約終了後のデジタルコンテンツの利用


  電子出版物の再配信の義務


  オンラインゲーム内のアイテムの権利


Ⅳ 国境を越えた取引等に関する論点


1 事業者間取引についての国際裁判管轄及び適用される法規


2 消費者と事業者の間の取引についての国際裁判管轄及び適用される法規


3 生産物責任と国際裁判管轄及び適用される法規


4 インターネット上の名誉・信用の毀損と国際裁判管轄及び適用される法規


5 国境を越えた商標権行使


6 外国判決・外国仲裁判断の承認・執行

 

 

 

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当行政書士事務所の契約書雛形の3つの安心

 

その1 逐条解説書が付いているので安心
契約書雛型には、条項ごとの解説文書を付属しているので、解説を参照しながら雛形の修正を行うことができます。

その2 14日間の無償相談期間が安心
契約書雛形と解説書を確認しても判断がつかない問題があった場合には、メールか電話での無償相談に応じます。
(但し、無償相談は契約書雛形の納品日から14日間限定です。)

その3 Webサービスに精通した行政書士だから安心
当サイト運営者の遠山桂はIT関連事業の経験が長く、サイト制作と運営も自前です。
各種Webサービスの契約書作成の経験も豊富で、Web制作技術と契約知識とWebマーケティング経験を活かして契約書を作成しています。


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