契約書の遠山行政書士事務所

岐阜県中津川市蛭川2244-2

3-6 SaaS・ASPのためのSLA(ServiceLevelAgreement)

経済産業省がECサイト運営のガイドラインとする「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の概要を以下に掲載します。


【論点】
CRM(Customer Relationship Management)・SFA(Sales Force Automation)・会計サービスなどのSaaS(Software as a Service)やASP(Application Service Provider)を利用したソフトウェアの取引にあたり、事前に当事者間のSLA(Service Level Agreement)を定めておくことが未然にトラブルを防止するために重要であるといわれているが、その位置づけはどのように考えればよいか?

※SaaS(Software as a Service)とは、「ユーザーがソフトウェア提供を受ける場合に、必要な機能のみを選択して利用できるようにしたソフトウェア」。

※ASP(Application Service Provider)とは、「アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供するもの」。

 

SaaSやASPの利用規約において、サービスレベルを定めるSLA(Service Level Agreement)については、その内容を義務規定とするか努力目標とするかを個々に検討する必要があります。

 

義務規定とした場合には、顧客に対して強くアピールできますが、サービスレベルを達成できなければ事業者の債務不履行責任(民法第415条)が発生します。
努力目標とした場合には、サービスレベル不達成でも事業者の債務不履行責任を回避できる可能性がありますが、顧客のへのアピール度は低下します。

また、事業者にとってリスクが想定される事項については、免責条項や損害賠償額の上限を設けることも必要といえるでしょう。
しかし、BtoC型の消費者契約では消費者契約法の適用を受けるので、このような事業者の免責規定をおいても、その全てが有効となるわけではありません。
(BtoB型の事業者間取引では、利用規約内の特約が優先されるので、こうした免責規定は有効に作用する可能性が高いです。)

 

<SLAで定めておくことが望ましい項目>

(1)前提条件
サービスを利用する上で必要な通信環境やハードウェアのスペック、OSの種類等のユーザーが用意するべき前提条件を明示する必要があります。

(2)可用性
サービスの提供時間や稼働率などを予め明示しておく必要があります。保守管理のためにサービスを停止することがあれば、その条件等を明示します。

(3)信頼性
システム障害が発生した場合に、復旧に要する時間や対応方法について定めておきます。

(4)性能
システムの応答時間やサービスの処理に要する時間等を明らかにするのが望ましいとされています。

(5)サポート体制
ユーザーサポートの提供方法、提供時間等を明らかにするのが望ましいとされています。

(6)データ管理
データのバックアップ体制の有無について定めておく必要があります。バックアップを事業者の義務と定めた場合は、データ滅失が起こった場合の損害賠償リスクが生じます。

(7)セキュリティ
個人情報の取り扱いやウィルス対策・不正アクセス対策など、セキュリティに関する管理体制や免責事項などを定めておく必要があります。

「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」(要約)の目次

「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」の改訂経緯

(このガイドラインの意義など)

 

Ⅰ 電子商取引に関する論点


1 オンライン契約の申込みと承諾


  消費者の操作ミスによる錯誤について


  未成年者の意思表示(取消)


2 オンライン契約の内容


3 なりすまし


4 未成年による意思表示


5 インターネット通販における返品


6 ネットショッピングモール運営者の責任


7 インターネット・オークション


8 インターネット上で行われる懸賞企画の取扱い


9 共同購入クーポンをめぐる法律問題について

 

Ⅱ インターネット上の情報の掲示・利用等に関する論点

 

1 CGM(ConsumerGeneratedMedia)サービス提供事業者の違法情報媒介責任


2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題


3 P2Pファイル共有ソフトウェアの提供


4 ウェブ上の広告


5 ドメイン名の不正取得等


6 インターネット上への商品情報の掲示と商標権侵害


7 ID・パスワード等のインターネット上での提供


8 インターネットを通じた個人情報の取得


9 肖像の写り込み


10 インターネットと著作権

 

Ⅲ 情報財の取引等に関する論点


1 ライセンス契約の成立とユーザーの返品等の可否


2 当事者による契約締結行為が存在しないライセンス契約の成立


3 ライセンス契約中の不当条項


4 ライセンス契約の終了


5 ベンダーが負うプログラムの担保責任


6 SaaS・ASPのためのSLA(ServiceLevelAgreement)


7 ソフトウェアの使用許諾が及ぶ人的範囲


8 ユーザーの知的財産権譲受人への対抗


9 ソフトウェア特許権の行使と権利濫用


10 使用機能、使用期間が制限されたソフトウェアの制限の解除方法を提供した場合の責任


11 データベースから取り出された情報・データの扱い


12 デジタルコンテンツのインターネット提供の法律問題(著作権)


  契約終了後のデジタルコンテンツの利用


  電子出版物の再配信の義務


  オンラインゲーム内のアイテムの権利


Ⅳ 国境を越えた取引等に関する論点


1 事業者間取引についての国際裁判管轄及び適用される法規


2 消費者と事業者の間の取引についての国際裁判管轄及び適用される法規


3 生産物責任と国際裁判管轄及び適用される法規


4 インターネット上の名誉・信用の毀損と国際裁判管轄及び適用される法規


5 国境を越えた商標権行使


6 外国判決・外国仲裁判断の承認・執行

 

 

 

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当行政書士事務所の契約書雛形の3つの安心

 

その1 逐条解説書が付いているので安心
契約書雛型には、条項ごとの解説文書を付属しているので、解説を参照しながら雛形の修正を行うことができます。

その2 14日間の無償相談期間が安心
契約書雛形と解説書を確認しても判断がつかない問題があった場合には、メールか電話での無償相談に応じます。
(但し、無償相談は契約書雛形の納品日から14日間限定です。)

その3 Webサービスに精通した行政書士だから安心
当サイト運営者の遠山桂はIT関連事業の経験が長く、サイト制作と運営も自前です。
各種Webサービスの契約書作成の経験も豊富で、Web制作技術と契約知識とWebマーケティング経験を活かして契約書を作成しています。


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